スタディサプリ Product Team Blog

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英語でのプレゼンをやりきるたった1つのコツ

こんにちは。SREの近藤(@chaspy)です。

2019年6月12日 ~ 14日、シンガポールで開催されたSRECon19 Asia/Pacific で登壇してきました。これは私にとってはじめての国際イベントでのプレゼンでした。

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本記事では突然やってきたそんなチャンスをいかにして乗り切るかについてのたった1つのコツを紹介します。

tl;dr

本番前までに最低3回の発表練習の予定を設定し、あなたのチームメンバーを Invite してください。

発表練習をしよう

何も準備ができてない状態で構いません。発表が決まったあとまずやることは発表練習の予定を先に決めることです。人間は怠惰な生き物です。僕ももちろん例外ではありません。また、このような対外発表は重要ではありながら、普段の業務と並行して行うのは容易ではありません。(注釈:もちろん、Quipper では対外発表の準備あるいは参加を業務扱いでの参加が認められています)予定を先に抑えておくことで発表への準備作業のプライオリティが自動的に上昇するでしょう。

なぜ発表練習が有効か

言うまでもありませんが、発表練習をやる意味はチームメンバーからのフィードバックをもらうことです。これは何よりも貴重で、自分1人で10時間、20時間悩むよりもはるかに効率的にクオリティをあげることができるでしょう。

リハーサル時点で完成に近い状態であればそれはとても望ましいですが、誰もがこのように完璧に物事を進められないでしょう。僕もそうでした。最初のリハーサルではアウトラインを見てもらうだけでも十分効果的だと思います。

ただし、フィードバックというのは発表されたものに対して行うものであり、未成熟な状態であるとフィードバックもおそらくベーシックなものに留まるでしょう。(それでも前進するための火力としては十分すぎるのですが)時間は有限であり、発表練習も、フィードバックをもらう機会も有限回しかできません。クオリティを高めるためにはリハーサルの段階で高いほうがより質の高いプレゼンテーションができることは言うまでもありません。

どんなフィードバックをもらったか

聴衆の立場から、発表の構成、流れ、細かな表現方法まで様々な意見をいただきました。

  • より聴衆を惹き付けるために、先に何を達成したかを言ったほうがいい
  • 図(アイコン)だけで示しているところに補足の文字情報を足したほうがいい
  • 抽象的なことにとどまっているので、あなたの具体的な経験をいれたほうがいい
  • なぜこれをやろうと思ったか、あなたの体験を話したほうがいい
  • 本題にいくまでにかなり時間がかかっているので、本題に時間を割いたほうがいい
  • こういうこともやっていたと思うからそれも説明するといいと思う
  • この言葉の定義をちゃんと載せたほうがいい

などなど... 計3回のリハーサルの中で、このような具体的で聴衆の立場にたった建設的なフィードバックをもらうことができます。

Quipper ではカンファレンスの登壇経験をしているひとが多く、このような発表に関する鋭い指摘をもらうことができます。

また、今回は英語の発表であったため、事前に Google docs で outline と talk scripts を anyone can comment の状態で公開しました。Quipper はNative相当の、プロレベルの英語力を持つメンバーが多く存在し、英語の指摘もほぼ無限にもらえるのもすごいところです。これらは Quipper の福利厚生と言えるでしょう。

英語でのプレゼン作り

さて、今回紹介したコツは英語であろうがなかろうがプレゼンの準備に活かせることなので、少しだけ英語での発表ということに触れてみます。

英語の資料とTalk scripts作成については以下のツールを使いました。

Google Translate は普通に翻訳としても使うのですが、英文のアクセントを確認するためにも使いました。英語を入れて右側のマイクを押すと発音してくれます。

Grammarly は有料プランに入りました。初回は基本的な文法まで指摘をもらっていた(本当に申し訳ない)ので使いはじめたのですが、加えて「普通こういう言い方はしない」「同じ言い回しが多いのが気になる」のような指摘に対しても Grammarly は代替案をサジェストをしてくれます。

また、過去の発表のスライドと動画を見て、スライドや言い回しの雰囲気をつかみました。リスニングが苦手でも、Youtube では字幕を表示してくれます。また、海外カンファレンス参加時に非常に効果を発揮する Otter というツールを使えば、録音しつつ文字起こしをすることができます。その場で聴き取れなくてもあとで復習ができる、もはや海外カンファレンス参加時には必須のツールです。もちろん課金しました。

過去の発表資料を見たところ、スタイルとしては少ないスライド(図や表、もしくはキーセンテンス)で多く喋るスタイルと、Lightning Talk 風にたくさんスライドを変えるスタイルがありました。私は自分の英語の発音にまったく自信がないのと、Presenter Notes に頼らざるを得ないため、1枚の talk 量が多いと note が見づらいという理由から後者のスタイルを選びました。

もちろん褒められたことではありませんが、スライドとTalk Scriptsを Presenter Noteに仕込んでおけば最低でもその発表時間を乗り切ることはできます。何度もこれを言い聞かせて自分の不安を減らしていました。

英語での質疑応答

これは英語力の問題なので、発表準備期間の数ヶ月でなんとかなる問題ではありません。この結果が今の自分の実力です。諦めましょう。(そして継続的な努力を続けましょう)

とはいえ、私たちはソーシャルネットワークが、インターネットが充実した時代に幸福なことに生きています。その場で答えられなくても構いません。Twitter の Hashtag, DM, Reply で質問してもらったり、セッションが終わったあと直接話すこともできます。いくらでも質問者に回答する手段はあります。

私の場合、発表の最後にこのように Account や Mail Address を表示し、If you have questions, please ask me on Twitter or Email, and I will answer it later. と伝えました。

この後、実際に1名の方から質問をもらい、理解しようと何度かやりとりを行いましたが、残念ながら回答することができませんでした。これが今の自分の実力ということで、より一層英語学習を頑張るモチベーションになりました。質問を含め、発表中はOtterで録音していたので、あとでアンサーブログを英語で投稿予定です。

おわりに

今回の発表をする上で、本当にたくさんの Quipper の仲間に支えられてここまでやりとげられました。私のこの無謀とも言えるチャレンジに、誰一人否定せず、応援してくれたことに心から感謝します。追いかけたい背中がたくさんいる、Quipper という環境にいられて嬉しいです。この場を借りてお礼を言わせてください。本当にありがとう。




私は発表の最初に以下のようなことを言いました。

It's the first time for me to give a presentation in English. Everyone has experienced such a challenging situation. Today, I will talk about on-boarding, a process to help those who take on such challenges.

そして発表の最後にはこう言いました。

Today, It has been a year since I became SRE. As an SRE, Im happy to be able to talk here. Thank you.




Quipper では大きな挑戦をしてみたい仲間を募集しています。

*1:当日発表直前での撮影

*2:自撮りを忘れるな、と同僚の ujihisa に言われたのでちゃんと撮りました