スタディサプリ Product Team Blog

株式会社リクルートが開発するスタディサプリのプロダクトチームのブログです

社内留学制度を利用したら色々と上手くいった話

こんにちは。スタディサプリのコーチング開発チームでWeb Engineerをしている@mpls104です。

今回は、私が実際に利用した社内留学制度について、体験談を交えつつ紹介をします。

なお、本制度は株式会社リクルート全体の制度ではなく、スタディサプリの開発組織が独自で行っているものになります。

社内留学制度の紹介

社内留学制度とは、大まかにいうと異動を伴わずに他のチームで一定期間働ける制度です。 制度といっても特に厳格な規定やフローが存在するわけではなく、大体以下のような流れで利用できます。

  • 1on1などの場で、Engineering Manager (EM)に社内留学に行きたい旨を相談する。
  • 本人の希望や、やってみたいことを擦り合わせた上で、EMが受け入れ可能なチームを探してくれる。(Projectや時期の都合で受け入れが難しいケースもある)
  • 複数の候補の中から、留学先、時期、期間を決定する。

今回の私の例でいうと、新しい技術スタックを学んで刺激が欲しかったこともあり、Elixir、GCP、認証認可周りの経験が積めることに惹かれて、Backend EngineerとしてK12 Platform Teamに3ヶ月間社内留学をすることに決めました。

他には、データ分析基盤チームからプロダクト開発チームへ留学し、検索機能をリリースした事例もあります。 https://blog.studysapuri.jp/entry/2019/07/02/114507

短期留学のメリット

実際に社内留学を体験した上で、留学に行く本人、受け入れ先、あるいは元のチームにとって複数のメリットがあると感じました。それぞれについてまとめてみます。

本人にとってのメリット

転職相当の体験が得られる

転職経験のある方は、新しい環境に移った時の「何もわからない」という感覚、及び自分が通用するかどうか分からないというドキドキ感を味わったことがあると思います。社内留学の場合、実際に転職するよりも遥かにお手軽にその感覚を味わうことができます。

とはいえ、同じ社内なのでKubernetesやDocker Composeなどの開発環境は共通しているし、他のチームのエンジニアともSlackやGitHub上で馴染みがある人が多いです。そのため、転職と比べてスタートダッシュが切りやすいこともメリットの一つです。

また、チームを変えるとチーム開発のやり方、使用している技術スタック、解くべき課題や、課題の性質も全て違うので、経験の幅を増やし、エンジニアとして良いキャリアを積むという観点でもお得感が強いです。

アンラーニングができる

留学前は同じチームで2年間ほど働いていたので、特定のドメインや、チームがオーナーシップを持っているマイクロサービスについての知識を多く持っている状態でした。 慣れた分野を担当することで、開発スピードが上がり、事業に貢献しやすくなるというメリットはあります。しかし、悪くいうと同じ分野を担当することで飽きが生まれたり、暗黙的に行ってしまっている悪い習慣に気づけないというようなデメリットも存在します。

留学により一定期間チームから離れたことで、多くのことをアンラーニングすることができました。元のチームに戻り、業務フローや、既存の設計を新鮮な目で見直すことができるようになり、改善のためのアイディアもより湧いてくるようになりました。 元のチームに戻って一番嬉しいことは、短期留学で得た知見とリフレッシュした目線で、自分が過去作り込んでしまった技術的負債の返却ができていることです。

受け入れ先にとってのメリット

外部からの視点でフィードバックが得られる

これは新入社員が入ってきた場合も同じことが言えますが、チームごとに協業のやり方や文化は異なるので、それらを比較した上でのフィードバックを受け取ることができます。

スクリーンショット 2021-11-19 15 40 49 留学後にポジティブフィードバックを返す図

元のチームにとってのメリット

短期的にみると、チームメンバーが1人減るわけなのでスループットが下がります。 ただ、中長期的に見ると送り出し側にも複数のメリットがありそうです。

留学先の良い文化の持ち帰りができる

メンバーが他のチームから知見を持ち帰ることで、良い文化を組織内に広めることができます。 実際に、エラー棚卸し会や、デイリースクラムを個人ではなくissueベースで行うなどの良いと思った文化は持ち帰り、実践しています。 また、技術面でもGCPの知見を得た上で、Cloud Pub/Subの導入を進められています。

会社にとってのメリット

この点に関しては、toC Enhance teamのEMである@wozakiがまとめてくれていたのでそのまま引用します。

スクリーンショット 2021-11-19 23 25 51

We are hiring!

以上、社内留学制度の紹介でした。 スタディサプリでは、世界の果てまで最高の学びを共に届ける仲間を募集しています。 少しでも気になった方はカジュアル面談もやっていますのでお気軽にお問い合わせください!