はじめに
こんにちは。スタディサプリの開発グループでエンジニアをしている @ttokutake です。 本稿は 技術広報 Advent Calendar 2024 シリーズ 2の14日目の記事です。 今回はスタディサプリの開発グループ内でエンジニアリングオフィスチームを結成した話をしようと思います。
エンジニアリングオフィスとは
スタディサプリにおけるエンジニアリングオフィスチームは「スタディサプリの開発組織において、開発者のエンゲージメントを高め、開発組織の良き文化を醸成し、ブランディングしていくこと」を使命としています。 我々の活動の多くはメルカリさんの Engineering Officeについて を参考にさせていただいております。 これから同じような活動を立ち上げる方々におかれましてもご参考いただけるとよいのかと思います。
エンジニアリングオフィスチームのメンバー構成
メンバー構成は以下のようになります。
- スタディサプリのエンジニア: 7名
- Human Resource Business Partner(HRBP): 1名
なるべくいろいろな分野の人に関わってもらうべく、スタディサプリのエンジニア7名はWeb DevsやSREやNative Devsなど様々なロールのメンバーがいます。 またスタディサプリ専任のHRBPのメンバーにも関わってもらうことで、人事目線でのアドバイスもいただけるような体制となっています。
エンジニアリングオフィスチームの活動概要
エンジニアリングオフィスチームの活動内容は、以下のカテゴリーに分類されます。 こちらもメルカリさんのものを参考にさせていただいております。
- 技術広報(Developer PR)
- 採用(Hiring)
- オンボーディング(On-boarding)
- キャリア支援(Career Development)
- 文化醸成(Culture & Engagement)
ちなみにリクルートでは全社的な広報や採用、人事施策を専任で担当している組織が存在するので、エンジニアリングオフィスチームの活動は基本的にはスタディサプリの開発組織の範囲に閉じた活動をしております。 その中で全社的な専任組織とうまく協力や連携ができるように繋げていくのもエンジニアリングオフィスチームの重要な仕事です。
結成までの経緯
始めはただブランディングしたかった。 そんな軽い気持ちでまずはエンジニアリングオフィスチームの前身であるエンジニアブランディングチームができました。 このチームはスタディサプリの開発組織をブランディングしていくことが目的で、DevRelや技術広報と同じような役割を持ったチームです。 エンジニアブランディングチームについては @chaspy さんのブログ でも紹介されていますので、よろしければご参照ください。
エンジニアブランディングチームでは主に技術広報のための活動をしつつ、チームの目標も立てていきました。 最初に「"スタディサプリと言えばこれがすごい"というのが世の中のエンジニアに広く認知されている」という目標を立てました。 そこから必要なことを逆算していくと、十分な情報発信が必要だと考えられました。 では十分な情報発信には何が必要か...と深堀っていった結果、開発組織内のコンディションが重要であり、かつコントロール可能な領域であるという仮説が立ちました。
最終的には開発組織内部の目指す状態として、以下の3つの目標を持つことにしました。
これらの目標の関連について図示すると以下のようなイメージとなります。
このように目標を立てて活動を続けていくうちに、開発者のエンゲージメントを高めたり、開発組織の文化醸成を行ったりするための活動が増えていきました。 そして1年後、成長し力をつけた我々によってエンジニアリングオフィスチームが結成される。 といった具合に、自分たちの活動が単に技術広報やブランディングのためだけの活動に閉じていないことに気づいたため、より実態を表すチーム名「エンジニアリングオフィス」に改名されました。
なお、ここで紹介した目標は現在もエンジニアリングオフィスチームの目標として掲げられています。
これまでの活動
エンジニアブランディングチーム時代からの活動も含めて、エンジニアオフィスチームでは今までいろいろな活動をしてきました。 専任で活動しているメンバーがいないため、みんな主務業務の傍らで頑張って活動しています。
- プロダクトブログの運用
- チームローテーション制度の導入1 と改善
- ブログを書いてくれた人を称える表彰制度の導入
- HatenaBlog Workflows Boilerplate の導入をはじめとする執筆環境の整備
- スタディサプリProduct Team Advent Calendar 2024 の開設
- 登壇支援
- 開発メンバーに登壇を推奨する活動
- CfPのプロポーザル作成支援
- イベント協賛
- 協賛の候補となるイベントのリストアップ
- イベント協賛の手続きを整備
- 各イベントの協賛手続きの一部を実施
- 開発組織のキックオフ運営
- スタディサプリの開発組織で行う半期に1回のキックオフの運営と改善
- 開発組織の満足度調査
- 開発組織の満足度を調査するためのアンケートの開発と運用
- キャリア支援のための調査
- キャリアに関する問題発見やサポートをするための調査アンケートを実施
ここでは詳細な説明を省いていますが、また別のブログでやってきたことの詳細をご説明できればと思います。
今後の活動
まだまだ開発組織の改善のための課題ややるべきことは多く、引き続きエンジニアリングオフィスチームではいろいろな活動を実施する予定です。
- これまでの活動の継続と改善
- 上記で紹介した活動は基本的には終わりがない定期的な活動であり、継続していくことが大切です。
- チームメンバーのリソースに限りがあるので、単に継続するだけではなく改善や効率化もしていかないといけません。
- エンジニアリングオフィスチームのKPI改善
- エンジニアリングオフィスチームの目的や目標はありますが、それを達成できているかを計測する必要があります。
- 計測のためのKPI自体は設定しているものの、現状のKPIは達成できているかの判断に不十分なため改善が求められています。
- 新たな施策
- DEIに関わる施策やハッカソン開催など、新たに実施したいことがまだまだたくさんあります。
さいごに
今回はエンジニアリングオフィスチームを結成した話をしました。 開発組織自体の開発に関心がある人たちのご参考となりましたら幸いです。
- 会社ブログの更新を継続するための取り組み というブログで詳しい内容を紹介しています↩