こんにちは、Web Engineer の @wozaki です。
今回は、採用プロセスの改善として、職務経歴書に記載いただきたいことを公開した背景をご紹介します。
概要
- 職務経歴書に、採用チームとして期待する情報が不足していることがある
- 不足すると、以下の課題が発生することがある
- 書類選考は通過するが、その後の選考でミスマッチと分かる (経歴書が充足していたら、より早期にミスマッチが分かったかもしれない)
- 面接の前に経歴に踏み込んだ質問を設計できずに、面接時間内でマッチしているか情報を引き出す難易度が上がる
- 既存の対策として、情報の追記をお願いすることがある
- 新たな対策として、記載いただきたいことを ガイドとして公開 することにした
早期ミスマッチ解消の必要性
Web Engineer の採用は競争が激化している肌感があります。 応募者の方々にとっても、様々な企業の中から限られた時間でマッチしている企業を選ぶことは大変だと思います。
このような状況において、応募者と採用チーム双方に重要なのが早期のミスマッチ解消です。
ミスマッチの解消は、採用プロセス改善の重要テーマとして捉えています。*1
引用: スタディサプリ Web Engineer 採用プロセスガイド
スタディサプリの採用チームは「ミスマッチこそが採用活動における最大の失敗」と考えます。採用プロセスを通じてこれを避け、応募者とスタディサプリ双方にとって最良の結果を得ることを目指します
職務経歴書に情報が不足する際に発生する課題
課題を2つ説明します。
1. ミスマッチが分かるタイミングが遅れる
Web Engineer の採用プロセスは以下の順で進みます。書類選考はミスマッチを評価する一番最初の選考プロセスです。*2
- 書類選考
- (任意) カジュアル面談
- コードテスト
- 一次面接
- 二次面接
- 最終面接
職務経歴書に情報がやや不足している場合に「Job Description には当てはまりそうな為、お会いした上で詳細を確認させて頂く」と評価することがあります。 各選考プロセスで得られる情報と、評価観点が異なるので妥当な場合が多いですが「職務経歴書が充足していたら、より早期にミスマッチが分かったかも...?」と思うケースもあります。
2. 面接で情報を引き出す難易度が上がる
採用チームは、面接の限られた時間内で応募者を知るために、面接前にペアで職務経歴書を拝見し、質問を設計して面接に臨みます。
事前に質問を設計できない場合、面接官は会話の中で前提情報をキャッチアップし、期待する情報を引き出すための質問を組み立てる必要があり、マッチしているか評価する情報を時間内に引き出す難易度が上がります。
対策
職務経歴書に情報が不足している場合の対策について説明します。
既存の対策: 応募者に追記リクエストする
以下のような依頼を応募者に送っています。 追記いただいた情報を参考に面接に臨みます。
面接の限られた時間をお互いに有効に使うことを目的として、可能であれば職務経歴書を加筆いただけますでしょうか。 以下観点を参考に、Web アプリケーション開発者として主体的に課題を解決した点を、箇条書き程度で加筆いただきたいです。面接で議論を深堀りたい1プロジェクトで構いません。 - 何を解決するプロジェクトなのか - どのような役割で関わったのか - システムの全体像 - どのような技術的な課題があったのか - どのように主体的に解決に取り組んだのか - 結果はどうなったか
新規対策: ガイドとして公開する
追記リクエストを改善する議論の中で、@kuranari さんから 「もっと事前に応募者と期待を合わせたい。ガイドで公開するといいかも」とアイディアが出て、良さそうということで公開に至りました。
応募者にとって負担では?
はい。応募者にとって負担が増えるかもしれません。
しかしながら、 他社の選考でも職務経歴書に期待する情報はそれほど違わないので応用できる、つまり、より多くの企業と効率よく早期ミスマッチ解消に利用できるメリットもあるのではと想像しています。(違うかもしれません..)
ご理解とご協力をお願いいたします。
おわりに
採用チームでは、応募者とスタディサプリ双方にとって、より良い採用プロセスを作るために、定期的にふりかえりを実践しています。 得られた知見はブログなどで共有していきますので、今後ともよろしくお願いします。
スタディサプリに興味を持った方は、まずはカジュアル面談からでもお話を聞きに来てもらえると嬉しいです。 https://brand.studysapuri.jp/career/category/engineer#openPositions
*1:採用面接ガイドを公開したときもミスマッチを回避したい思いがありました。https://blog.studysapuri.jp/entry/2018/09/01/interview-guide
*2:基本的にこのプロセスですが、その他検査が入る可能性もあります。